
【模擬セッション記録】「もう疲れた…」夫との関係に悩む30代女性が、タロットカウンセリングで「自分だけの答え」を見つけるまで
🧭この記事の流れ
本記事は以下の流れで進みます:
1美咲さんの抱えていた悩み
2セッションを通じて気づいた想い
3行動の変化と、物語の再構築
まとめと編集後記
導入:心に蓋をして、関係を諦めていた美咲さん
今回の記事は、カウンセリングのプロセスを具体的に知っていただくために、架空のクライアントである36歳の美咲さん(仮名)との模擬セッションの記録をお届けします。このセッションは、ペルソナ化したクライアントをAIに演じてもらい、私がインサイトタロットカウンセラーとしてご相談を受けたものとして対応したものです。
優しくて気遣いができる美咲さんは、これまで自分の気持ちを後回しにし、「私が我慢すればうまくいく」と思って生きてきました。しかし、夫婦の会話は減り、夫からは冷たくされているように感じ、心は疲れ果てていました。
「どうせ分かってもらえない」「伝えても意味がない」と諦める日々。それでも心のどこかには、「もう一度向き合いたい」「関係を修復したい」という小さな希望が残っていました。
そんな美咲さんが、自分の気持ちが分からなくなり、このままではもっと苦しくなると思い、私のタロットカウンセリングを申し込んでくださいました。
「別に怒ってるわけじゃないけど、もう疲れちゃって……」「私が悪いのかも、って思って黙るようになりました」――そう語る美咲さんの心の奥には、「本当はわかってほしい」「ちゃんと向き合ってほしいけど、傷つくのが怖い」「自分の価値を相手の態度で測ってしまう」という、切実なテーマが隠されていました。
ここからは、実際にタロットセッションで美咲さんの心がどう動いていったのか、その記録をお届けします。

フェーズ1:現在の気持ちと問題の核 –
《ペンタクルスの5・逆位置》が示す希望の兆し
まず最初に引いたカードは、美咲さんの「今の気持ち・問題の核」を示す《ペンタクルスの5・逆位置》でした。
「このカード、絵の雰囲気としてはちょっと寂しそうに見えるかもしれませんね。でも、逆位置なので『回復の兆し』『希望を持ち始めている』という意味があります。この絵を見て、美咲さんはどんなことを感じましたか?」
美咲さんは、カードをじっと見つめながら、ぽつりと言いました。
「……うーん……やっぱり、寂しい感じがします。寒い中で誰にも頼れずに歩いてるみたいで。でも逆位置だから、『ここから抜け出したい』って思ってる気持ち……なのかなって。今の私の気持ちと、ちょっと重なる感じがします」
「そうですよね。私もこのカードを見ていて、美咲さんの今のお気持ち──『どうにかしたい』『でもうまく言えない』っていう、そんなもどかしさと重ねて見ていました。でも、美咲さんの仰っていた様な少しずつ動き始めている、回復の兆しのサインとも読めるので、まさに今それについて考えるタイミングなのかもしれませんね。今日はその気持ちに寄り添いながら、カードを順番に見ていけたらと思います」
美咲さんが、過去に夫から言葉や価値観を否定された経験があることを語ってくれました。
「きつい口調で否定されて、傷ついてしまったんですね。それは確かに『どうせ分かってもらえない』って、心を閉ざしたくなるのも自然なことだと思います」
私はそう美咲さんの気持ちを受け止め、次のカードへと移る準備をしました。

フェーズ2:問題の背景と根っこにあるもの – 《悪魔・逆位置》が告げる「自分で外せる鎖」
次に見たのは、問題の背景や根っこにある意識を示す《悪魔・逆位置》です。
「このカードは、自分では気づきにくい意識を示しています。この絵を見て、美咲さんはどんなことを思いましたか?」
美咲さんは、カードの絵柄に少し戸惑った様子で、息を呑みました。
「ぞわっとします……なんか怖いというか、圧があるっていうか。でも、鎖が首にかかってるけど、ゆるんでるようにも見える……。自分で外そうと思えば、外せるのかもしれないって。。こんな感じで大丈夫でしょうか?」
「ありがとうございます。大丈夫ですよ。仰っていたようにこの象徴は外すことの出来る鎖が重要なポイントに感じます。それに先ほどの『問題の核』の位置とすごく密接だなと私は感じました。先ほど、ご主人と向き合うことへの希望を持っているとおっしゃっていましたよね。だからこの背景のカードも、本当はそれができるって無意識では分かっていたり、思っているのかなと思ったんですが。どう思われますか?もし『そんなことない』と思ったら、遠慮なくおっしゃってくださいね」
私の言葉に、美咲さんの表情が少しずつ変化しました。
「……うん、言われてみたら、私やっぱりどこかで『ちゃんと向き合いたい』って思ってるかもしれないです。もうダメなんじゃないかって何度も思ったけど、それでもどこかで『まだできるかも』って思ってるから、離れられないんだろうなって……。でも怖いんです。向き合ったら壊れそうで。だから……その鎖を外すのが怖くて……手をかけられないって感じかもしれません」
「確かに、動くと壊そうって不安があると決断したり行動することってすごく難しいですよね。そんな中で逆に言えば、不安を減らしてくれそうな行動、小さなもので大丈夫なので何か思い浮かびますか?」
美咲さんは少し考え込み、そして口を開きました。
「いきなり本音をぶつけるとかはやっぱり怖いけど……たとえば……『おはよう』って、ちゃんと目を見て言うとか。今まではちょっとよそよそしくしてたから……そういう小さなことでも、『向き合おうとしてる』って感じられる気がします。ほんのちょっとでも、自分の態度を変えるだけで、気持ちが少し落ち着くかもしれないって、今思いました」
「自分の中で向き合おうとしてるって感じられるのって、すごく大きいですね。それは、大きな一歩につながっていきそうですよ」
美咲さんの表情に、わずかながら希望の光が宿ったように見えました。

フェーズ3:周囲にどう思われたいか –《ワンドの6》が映す「認められたい」願い
「それでは次に、美咲さんが周囲にどう思われたいと思ってるかっていうのを示す場所についてお話しさせてくださいね」
「……はい、お願いします。なんかさっきの話をしてたら、ちょっとだけ……自分にもできることあるかもしれないって思えてきた気がします。だから、この先のカードも聞いてみたいです」
美咲さんの前向きな言葉に、私も嬉しくなりました。
「初めの時よりちょっとだけ元気になってくれたようで嬉しいです。次のカードが《ワンドの6》です。美咲さんはこれを見て、何を感じますか?」
「あ……なんかこのカード、ちょっと希望がある感じがします。馬に乗ってて、周りの人たちが祝福してるというか、認めてくれてるような……なんか、『がんばったね』って言われてるみたいな……そんな雰囲気を感じます。……でも、正直、自分がこんなふうに見られてるなんて思えないなって、ちょっと思っちゃいました。でも、そうなれたらいいな……って、憧れもあるかも」
「たしかに、この絵と自分を重ねるのが難しいと感じるんですね。でも、お話を聞いていて、これは美咲さんが心の中で望んでいる姿だと私も感じましたよ」
「……ああ、そっか……『望んでる姿』……たしかに、そうかもしれません。本当は、ちゃんと向き合って、『よくがんばったね』って言ってもらえるような関係をもう一度つくれたら、って思ってるのかも。でも……それがすごく遠く感じるから、余計に苦しいのかもしれません」
「やはりここでも、現状と願いのギャップで苦しんでおられるのが分かりますね。また、このカードは私の印象で『一緒に協力したいのに』って思ってるようにも感じました。この《ワンドの6》のカードは、仲間と協力して成功を収めて、祝福されるという意味もあるので……」
私の言葉に、美咲さんは大きく頷きました。
「うん、なんか……今その言葉を聞いて、すごく胸にきました。たしかに……本当は敵じゃなくて、『一緒にやっていきたい』って思ってるんです。でもいつの間にか、すれ違って『どうせ分かってもらえない』って壁をつくっちゃってたかもしれません。私……本当は、分かり合えたらって、ずっと思ってたんだと思います。このカード、切ないけど、でもそうなれたら嬉しいなって気持ちも出てきました……」
美咲さんの心の奥に隠れていた「分かり合いたい」という本当の願いが、このカードを通じてはっきりと見えてきました。

フェーズ4:今、気づくべきこと – 《カップのキング》が示す「動き出した心」
ここからは、美咲さんの「今、気づくべきこと」に光を当てていきます。このカードは、まだ言葉にはできないけれど、心の中で感じ始めている変化や、どんなふうに動いているかを示しています。
「このカードを見て、どんなことが思い浮かびますか?」
美咲さんは、少し緊張した面持ちでカードを見つめました。
「……なんか、少しドキドキします。言葉にできないけど、心のどこかでは動いてるもの……たしかにある気がします。このカード……静かだけど、動き始めてるというか……自分の中で『もうこのままじゃいけない』って、はっきりとは言えないけど、奥のほうでそう思ってる自分がいるような感じがしました。『ちゃんと自分の気持ちを見つめたい』って、心の奥でふわっと浮かんでくる感じがあります」
「美咲さんの心の中は、前向きに動き出しているんですね。核の位置で出てきた『向き合うことへの希望』、背景の『抜け出せることに気づいている』という部分と、まさに繋がってきますね。すでに前半の話の中で、ぼんやりとその輪郭は出ていたと思うんですが、このカードで再度、もっと深い気づきになっていただけたなら嬉しいです」
美咲さんの瞳の奥に、確かな光が灯りました。
「……はい……たしかに、そうかもしれないです。向き合いたいって気持ちも、ちゃんとどこかにあって、鎖も、本当は外せるって気づいてた。このカードを見て、それがちゃんとつながった気がします。『私はもう動き出してる』って、認めてもいいのかもしれない……そう思えたのは、すごく大きかったです」
「そう思っていただけて本当に嬉しいです。ただ、この気づきを得て、どうやって行動していくか──次のカードを見てみましょう」
美咲さんの言葉には、次への強い意欲が感じられました。
「……はい、お願いします。気づいただけで終わらせたくないって、今思ってます。せっかくここまで心を見つめてきたから、行動につなげたいです」

フェーズ5:具体的な行動 – 《ソードのクイーン》が促す「冷静な一歩」
この場所に引かれたのは、《ソードのクイーン》というカードです。
「美咲さんはこのカードを見て、どのように感じますか?」
「……ソードのクイーン……すごく強そうな人に見えます。冷静で、自分の意見をちゃんと持ってて、流されずに判断できる人って感じ。でも……ちょっと寂しそうにも見える。強く見せてるけど、たくさん乗り越えてきた人なんじゃないかなって。私も……そうなれたらいいなって思いました」
「そうですね。このカードは『寂しさも持っている、でも冷静に判断できる強さ』も教えてくれています。今、美咲さんは『気づいただけで終わらせたくない』っていう前向きな気持ちを持たれていましたよね。だからこそ、ここは一度、勇気を出してこのソードのクイーンみたいに、前をまっすぐ見据えて向き合ってみて──と、カードが伝えてくれているような気がします」
私の言葉に、美咲さんは深く頷きました。
「うん……私も、ちゃんと前を見てみたいです。怖さはあるけど、このまま黙ったままじゃ何も変わらないって分かりました。このクイーンみたいに、凛とした自分でいられたらいいな……少しずつでいいから、そうなっていきたいです」
「そうですね。凛としたした自分、素敵なイメージですね。急にできることではないので、少しずつ向き合っていきましょうね。ただ、『少しずつ向き合う』って言葉も、ちょっとぼんやりしてて実感がわかないかもしれないので、具体的に『何をしてみるか』、一緒に考えてみませんか?」
美咲さんの目には、すでに決意の光が宿っていました。
「はい、ありがとうございます。じゃあ……まずは朝『おはよう』って、ちゃんと目を見て言うことから始めたいです。それができたら、『よくやったね』って自分に言ってみようと思います。できた日は、自分にごほうびとして好きな飲み物を飲むとか、ちゃんとお風呂に入ってリラックスする時間をとってあげたいです」
「ごほうび、大事ですね!これはもう絶対ワンセットにしましょうね!美咲さん、すぐに全てが整う必要はないですよ。今日見えてきた『気づき』と『意思』が、きっと流れを変えていくきっかけになります。美咲さんなら、少しずつ進んでいける、私はそう思っていますよ」
「……うん、nikoさんの言葉、すごく心に沁みました。今日ここまで話して、自分の気持ちがちゃんと見えた気がします。今はすぐに全部できる自信はないけど、少しずつ、自分を大切にしながら、前に進んでみたいです」
まとめ:美咲さんが見つけた「怖くても、自分の本音に手を伸ばす物語」
「では、今日の気づきを踏まえて、これから1日の目標を立ててみませんか?もちろん『できる日だけでOK』なのでノルマではないですよ。ただ『目標』って言葉の方が少しピリッと意識が持てるかなと思って。今まであがってきた具体例からでもいいですけど、まず何からやってみたいですか?」
「うん……じゃあ、やっぱり『おはよう』ってちゃんと目を見て言うこと。これを明日の目標にしてみたいです。できたら『よくやったね』って自分に言って、あったかいお茶飲んで、ちょっと自分を労わります」
「たくさんの気づきを得て、具体的な行動目標まで立ててくださいましたね。私も聞いていてすごく勉強になりました。こういった気づきがあると、行動の質も大きく変わってきます。では最後に──美咲さんは、この内面のテーマ・気づき・行動を通じて、どんな物語が自分の中でつながったように感じましたか?」
美咲さんの顔には、セッション開始時にはなかった、穏やかな笑顔が浮かんでいました。
「……最初は『ただしんどい』『もう無理』って思ってたけど、話をしていく中で、『ちゃんと向き合いたい』って気持ちに気づいて、それが行動にもつながって……この物語は、『怖くても、少しずつ自分の本音に手を伸ばしていく物語』だったと思います。今は、『少しずつでいい、私はもう歩き始めてる』って、自分に言ってあげたいです」
「美咲さん、ここまで一緒に丁寧に向き合ってくださってありがとうございました。今日のセッションを通じて、美咲さんの中で新しい物語が静かに動き出したように感じます。またいつでも、心の整理をしに帰ってきてください。待ってます🌿 」
「……本当にありがとうございました、nikoさん。ここまでちゃんと話を聞いてもらえて、心の奥が少しずつ解けていくのを感じました。また心が迷ったとき、戻ってきたいです。今日は本当に、ありがとうございました」
編集後記:あなたの「物語」を、タロットと一緒に見つけませんか?
美咲さんのように、心に蓋をして悩みを抱え込んでいる方は少なくありません。しかし、タロットは未来を当てるだけでなく、あなたの心と向き合い、本当の気持ちに気づき、具体的な一歩を踏み出すための「心の羅針盤」になってくれます。
「自分も同じように悩んでいる」「一歩踏み出す勇気が欲しい」と感じた方は、ぜひ一度、私のカウンセリングタロットを体験してみませんか?あなたの「物語」を、私と一緒に読み解き、新しい一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。
[セッションの詳細はこちら] https://nikotarot.com/?page_id=173